米が美味い　美味いと思える自分がいる　ただそれだけで幸せ

山を歩く　全身で山を感じる すると　その日1日の日常が違って見える

流れ星を見て　願うことを忘れ　ただ一言　「わあ 綺麗」　目の前のことに感動できる純粋な心と　すぐに出てくる強い願い　多分どちらも大事なんだろうと思う

怒る 悔しくて泣く 一通り泣いたら流した涙の理由を考える ああ 私の中で譲れないことはこれなんだ 今まで見えなかった自分を知る

良いと思う物に素直になって、無理してものを買う、すると今までとは違う世界が迎え入れてくれることがある

朝　新じゃがをせいろで蒸す オリーブオイルで表面を素揚げ 胡椒をふって美味しさを噛み締める 今日のお弁当はあの芋が待っている 付き合いたての彼氏とデートの待ち合わせがあるような高揚感 ご機嫌でお仕事

「ありがとう」を言われた数より　言った数の方が圧倒的に多い　それってものすごく幸せなことかもしれない　ありがとうを沢山言った日

集中したくて　誰にも構ってほしくなくて　全てを遮断して過ごしても　周りが心配してくれる　その度に自分のことまで遮断していたことに気付かされる

大きなカンパーニュを蒸した 柔らかくてふわふわで 蒸気で香りが部屋に立ち込める お皿に乗せて 温かいお茶を用意して 一口食べたら うわー、幸せーー 今日はいい日

もう疲れたから店屋物ですまそうか でも作った方が美味しい そう思って入ったスーパーで 見たかった映画が上映されることを知る 怠けなかった自分を褒めてあげよう 明日の予定は変更します

18:30店を閉めて帰路につく 夜でも夕方でもない空の色 一際輝く金星が マリリンモンローの黒子のように えらく色っぽい 胸が締め付けられるほど綺麗だった

テーブルにお気に入りの布を1枚敷いて それに納まる食器を並べる すると今夜のご飯の聖域ができあがり 毎日行う私の小さなおままごと

家に帰ると、薄暗い台所にお米の入ったボールと昆布・煮干しが入ったお鍋がある コンロの火をかけたら、炊きたてご飯と、ほっこりお味噌汁になる これは私が私に戻るために行う夜の儀式