薄焼き卵でふんわりと五目混ぜ寿司を包んだ、食卓に華やぎを添えてくれる一品。この季節に咲く花々を思わせる卵のやさしい山吹色は、春の訪れを祝っているかのよう。取り分けしやすいので、持ち寄りの食事会にぴったりです。
レシピを教えてくれたのは、料理研究家の植松良枝さん。「具材は鍋でいっしょに煮るだけなので、意外とかんたん。もしも薄焼き卵が上手に焼けなかったら細切りにして(錦糸卵)、寿司の上に散らしてもいいですね」。春の集いに、少しだけ腕まくりして作ってみませんか。
材料(8個分)
米…2合(360m l)
[合わせ酢]酢大さじ4、砂糖大さじ3、塩小さじ2
たけのこの水煮…80g
にんじん…2c m
油揚げ(小)…1枚
干し椎茸…20g
ちりめんじゃこ…15g
白いりごま…大さじ1と1/2
卵…12個
仕上げ用の三つ葉…約1束
砂糖 しょうゆ 片栗粉 塩 サラダ油
下準備
・干し椎茸は2カップ弱のぬるま湯に浸してもどします(もどし汁も使います)。
・米は研いで、2合の目盛りに合わせて水加減し、普通に炊きます。
・合わせ酢の材料を混ぜ合わせます。
作り方
1 干し椎茸は水けを絞り、軸を除いて薄切りにして、もどし汁は1カップ分取り分けます(足りなければ水を足して)。たけのこは食べやすい長さの薄切りに、にんじんは縦にせん切りに、油揚げはみじん切りにします。
2 鍋に砂糖、しょうゆ各大さじ2と、干し椎茸のもどし汁を入れて強めの中火にかけます。煮立ったら、1の具材をすべて加えて、木べらで混ぜながら煮ます。汁けがほぼなくなったら、ちりめんじゃこ、ごまを加えてさっと混ぜ、火からおろします。
3 すし飯用のご飯は炊きたてあつあつを使いましょう。米が炊き上がったら大きめのボールや飯台に移し入れ、底から大きく返すように混ぜ、手早くほぐして。ご飯が熱いうちに合わせ酢を全体に回しかけ、さっくりと切るように混ぜ合わせたら、手早くさまします。
余分な水分がとんで、すし飯に艶が出てきます。
4 すし飯に2の具材を加え、しゃもじで底から大きく返すように混ぜ合わせます。濡らして絞った清潔なふきんをかけて、乾燥しないよう置いておきます。
5 続けて、卵液を用意しましょう。ボールに卵を溶きほぐし、片栗粉大さじ1と1/3をぬるま湯大さじ2で溶いて、塩小さじ1/2とともに加えます。黄身と白身がなじみ、できるだけ泡が立たないよう注意しながら混ぜて。さらに卵液は万能こし器などで濾すと、卵が均一に黄色く焼き上がります。
6 焼き上がった卵をさますために大きめのボール(または平たいざる)を用意し、卵を焼き始めましょう。直径約26c mのフッ素樹脂加工のフライパンを中火で熱してサラダ油を薄くひき、絞った濡れぶきんの上に数秒置きます。弱めの中火にかけ、卵液をもう一度混ぜてから1/8量(おたま約1杯分)を流し入れます。全体の厚さが均一になり、フライパンの底面よりひと回り大きく卵液が行き渡るくらいまで、フライパンを手早く回し傾けます。
7 表面全体が乾いてきたら、菜箸を1本、真ん中ほどのところにくぐらせ、卵をそっと持ち上げて裏返します。裏返した面をさっと焼いたら、伏せたボールに広げて粗熱を取ります。残りの卵液も同様にして、計8枚焼きましょう。
8 薄焼き卵1枚を広げ、真ん中より少し手前に4のすし飯の1/8量をのせ、長方形(横7×縦4センチが目安)に整えます。手前、左右、向こう側の順に内側に折りたたみ、巻き終わりを下にします。
9 三つ葉を大きめのざるに広げて熱湯を回しかけ、粗熱を取って水けを絞り、根元を切ります。三つ葉2本ずつで、ふくさ寿司を1つずつ結んで仕上げます。
大さじ1は15m l 、小さじ1は5m l。1カップは200m lです。1m l=1c cです。
文・編集部
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春らしくて綺麗ですね*^^* こんなおもてなしができたら素敵だなぁ.。o○ ていねいに作っていく過程を考えるだけで、ウキウキしてきました^^ 素敵な春を、ありがとうございます。
五目混ぜ寿司。春の美味しいたけのこが入ってうれしいですね。同じ具材で、母がいつも作ってくれます。薄焼き卵は難しそうだけど、自分で作れるようになったらしあわせです。レシピを教えてくださってありがとうございます!
具を混ぜて錦糸卵を乗せて時々家でも作れるお寿司と、お祝いのときにもろぶたで作る寿司飯の上に具を敷き詰めて錦糸卵をびっしり乗せたお寿司。私の食べたことのあるお寿司です。同じ具材と卵でこんなに美しいお寿司が出来るなんてすごいです。卵頑張ります。