夜のよみもの。朝になったら消えます。

泣きたくなった
あなたへ  28

文・写真:松浦弥太郎 
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こんばんは。お久しぶりです。なんだかとても遠い宇宙とかに出かけていて、やっと帰ってきたという心境です。どうかまた隣に座らせてください。

これまでいろいろな人と関わりながら、仕事やあれこれをしてきて、つくづく思うことがあります。そう、とても大切なこと。

それは「感謝」という言葉そして心持ちです。

たとえば成功している人。ここでいう成功とはお金があるとか、地位が高いという意味ではなく、自分の夢を叶えた人、夢に近づいている人、もしくはしあわせな人。そういう人が自然と、精一杯していることが「感謝」です。

もっと言うと、どんなに些細なことでもいつも感謝を人に伝えている人。「ありがとう」と。

当たり前のようですが、簡単なようでそうではありません。してますよ、って言う人ほどできてなかったり。

「ありがとう」ってほんとうにすてきな言葉ですね。「ありがとう」を伝えるってほんとうにすてきなこと。

「ありがとう」「いつもありがとう」「昨日はありがとう」と、とにかく自分に起こることすべてに感謝し、その感謝をすぐに伝える。いやなことも、くやしいことことも、苦しいことも、理不尽なことも、すべて自分に必要なことだと思って「ありがとう」と思える人。

才能があったり、センスが良かったり、高い技術を持っていたり、お金を持っていたりしても、なんだかしあわせになれない人って結構いて、なぜかというと、「ありがとう」が言えてなかったり、「ありがとう」が伝えられなかったりするんですね。

悪い人でもなく、まったく「ありがとう」が言えないってことではないんですが、それは反射的な言葉だけだったりして心が入ってない。プライドの高さがそうさせている場合もあるかな。あとは自分のことで精一杯だったり。いつかの僕です。

「ありがとう」を伝えられない理由に、恥ずかしさとか照れとか、口下手とか、うっかりとか、私は態度で示すんです、とか言っててはだめ。

「感謝」って、コミュニケーションのきほんだと思う。人と人との関係って、すべて「ありがとう」からはじまりますしね。「ありがとう」が伝えられない人は、何事とも関わりが浅くて、ほんとうの意味でのコミュニケーションがとれていないから、やっていることがそれ以上拡がらないんです。何とも噛み合わないんです。

どうして自分はうまくいかないんだろう?こんなに才能があるのに……って思っている人は、「ありがとう」をもっともっと伝えたらいいんです。

しあわせを感じられない人がいたら、「ありがとう」を伝えたらいいんです。もっともっと。

問題が起きるときは、いつだって感謝を忘れているときなんです。

だから一日に百回「ありがとう」を言う。百回「ありがとう」を伝えるってことを毎日続けてます。数えていないけれど、「ありがとう」を百回は必ず言うってそう心がけてます。

仕事、人間関係、出来事、これまでのこと、今日も明日も、目の前のすべてに対して、「ありがとう」を思い切り伝える。

泣きたくなったとき、いつだってそうやって乗り越えてきた。

ありがとうという感謝を、仕事や暮らしのちからにする。その言葉は必ず行動や態度に表れますから。

しあわせとは、どんなことにも「ありがとう」って心から思えること。

みんなでそうなれたらいいですね。ほんとうに。

明日も僕はありがとうを伝えます。

精一杯。

泣きたくなったあなたへ 。

*「泣きたくなったあなたへ」は不定期に更新しています。

2019年4月22日
文・写真:松浦弥太郎 

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12 件のコメント

まさに、涙がポロリという気持ちです。
必死な時は、人からの好意すら「ありがとう」と言って受け取ることができなくなったりしますよね。
そんな時だからこそ、ありがとうが必要なのに。

面と向かって笑顔でありがとうを言う。そのことにしっかり集中します。文章でも、電話でも、顔が見えない時ほど、笑顔を添えてありがとうを伝えたいと思いました。

いやなことも、くやしいことも、苦しいことも、理不尽なことも、すべて自分にとって必要なことだと思って「ありがとう」と思える人。後から振り返ればそう思えるかもしれないけど、渦中にいる時は頭でわかっていてもなかなか難しい。いまの僕はまだまだです。

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