わからないことは詳しい人に聞く

立ち話 9

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詳しい人 一之瀬ちひろさん

聞きたい人 松浦弥太郎 

再び旅の支度をはじめた、写真家の一之瀬ちひろさんにお会いしました。旅先で写真を撮るってどんなことだろうと立ち話をしました。

松浦:こんにちは。今度はどちらへ?

一之瀬:パリです。今回は、滞在期間が短くて。1週間だから、たぶん、ぼんやりしていたら終わってしまいますね。

松浦:たとえば、なんでもない日常の光景みたいなものを、写真に撮るってなかなか難しいですよね。

一之瀬:旅先で、その場所に着いても、いきなり撮る気にもならないですし。

松浦:そう。まずはぶらぶらと歩いて、ひとしきり寂しい思いをしてからですね。笑

一之瀬:特にはじめて訪れる場所だと心細くて。けれども、その寂しさが何かのきっかけで、ふっと消えると、ちょっと何かを探しに行ってみようかな、という気持ちになりりますね。

松浦:旅先で写真を撮る行為って、プロセス的には、結構あとじゃないですか。

一之瀬:あとと、いうと?

松浦:「見る」とか「感じる」というのが、まずは先で、写真に撮るというのは、そのあとのような気がするんです。

一之瀬:たしかに。いきなり撮ろうとしても、何を撮っているのか分からないまま、シャッターを空押ししているような気持ちになりますよね。撮ろうと思うと、何も見えないというか。

松浦:旅先で文章を書くのも同じです。書いても、そこに心が入っていないような。

一之瀬:訪れた場所に馴染んでくると、「その場所」だからこそ考えられることが、頭の中で始まるんです。そうすると、感じ方や見え方が鮮明になっていく。

松浦:うん、いいなあと思える光景って、思考や感情、時間とか、そういういろいろなものが、「その場所」に重なったものですよね。

一之瀬:それって、一言で、これです、ってなかなか言えないことですね。だけど、美しさとか、愛しさとか、自分の琴線に触れる光景ですね。

松浦:そうそう。奇跡との出会いのような。まあ、写真というよりも、パリをたっぷり楽しんできてください。

一之瀬:はい。そうします。写真撮らないかも(笑)。

※次回はパリから「ひるのほし」をお届けします(多分)。

2015年11月7日
文:編集室 写真:松浦弥太郎
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